胸腺腫再発(8年目):68歳 男性
平成26年2月、胸腺腫再発の相談あり。胸腺腫摘出(上縦隔腫瘍)より8年目で嗄声を指摘され、受診医院にてCTにより心臓後部、椎骨にはさまれた上縦隔に8cm径の腫瘤を確認、胸腺腫の再発と診断される。外科的摘除が困難な位置関係より、放射線治療を予定。
家族歴、胸腺腫以外の既往歴:特記すべきことなし
他に出来ることはないかとの要望で、カイジ1日20g,冬虫夏草3gを服用開始。4週間後に放射線療法開始(全33回)、この間、カイジ服用を停止し、放射線療法終了後再開、20gを計3ヶ月、以後漸減して最終的には1日3gにて服用1年にて終了(カイジ総量5.4kg)。
放射線治療による副作用全く自覚せず、血液検査も異常なし。貧血、白血球減少、食欲減退、消化管症状等懸念された副作用はなく、心肺機能にも全く影響なし。放射線治療後3ヶ月目には、腫瘤陰影消失し、その後の再発は認められない。
嗄声以外、患者本人に自覚症状なし、QOL(生活の質)の変化全くなし。医院にての治療も放射線療法のみ、追加された投薬なし。
総括:気がついたら腫瘤が表れ、放射線治療約1ヶ月で気がついたら消失していた、というもの。何ら日常に障害を与えず、転移なし、その後モニターで異常なしという症例である。この症例の相談を契機に、術後8〜10年という再発例の相談が相次ぎ、初期治療時の対処の重要性を示唆された。