癌の闘病に臨んで、心に期するべき点を列挙します。
1. 長くつらい辛抱の日々が待っている。
2. なぜなら、癌になるには八百万(やおよろず)の原因と、何年にも渡る助走期間があったのであって、克服には同様のプロセスと時間がかかると思って良い。
3. 肝心なことは、自分が何を望むかはっきり具体的に見定め、そこから目を離さないことである。
4. 治るのは本人の力であって、医療は補助と考えるべき。
三谷幸喜さんの脚本作品は、登場人物が、いかに明確に自分の求めるところを見つめて視線をそらさないかの良い見本であります。目的が殺人だったりすると困るのですが、古畑任三郎さんなど、自分が食べたいトーストの厚さ、トッピング、焼き加減、食べるシチュエーションまで子細にイメージングしています。おかげで、しばらく上野広小路を歩くとこの専門店の看板を見つめることしばしの日々でした。
病気の克服には、可能不可能より、本人の意志、また選択の自由、選択肢の数がものを言います。落ち着いてよく考え、良い選択ができるためには、まずはご本人の目的意識が第一義です。
医療相談承っていますが、病気を治す以外の雑音で占められている内容もしばしばです。単に愚痴を聞いてくれという孤独を訴えることが目的(病気が方便とまでは断言しませんが)、最近は、もう助からない病気といわれて、そんな自分より不幸な人がいるということを知りたくて、という一見?相談がありました。何故か自分より不幸かも、という例も挙げてくれましたが、不思議な巡り合わせで、他の方は槐耳(カイジ)療法著効するため、完治が期待できる方ばかりです。これが人生の摂理かと呻吟しました。
まずは、自分が何を望むか、見定めることができたら、自ずから道は開けると言えましょう。