膀胱の不快な症状に蘭と草

米国で抗癌剤が効かないという発表に基づき、補完療法、いわゆるハーブ系を主体とした伝統医療へ向かう動きが静かに進んでいる。テレビのコマーシャルは非常に敏感に変動を伝えているが、ここ1−2年でかまびすしかった抗癌剤宣伝が姿を消し対症療法の宣伝で席巻されるようになっていた。
膀胱癌膀胱炎も含め、排尿に関わる不快な症状(排尿時疼痛、頻尿、血尿等)への対症療法として、2種の野生の1種を混合した対症療法が大きく宣伝されていたので紹介する。使用する植物の学名等、詳細は不明だが、効能が、
1. 蓄積されたストレス除去
2. ホルモン分泌促進
と、紹介されていた。これに新陳代謝の増進を加えれば、槐耳効果そのものである。
ストレス除去酵素は、人間においてのみ、肝臓・脳・ミトコンドリアに3箇所別途存在し、その機能発揮は夜間睡眠時に亢進され、関わる装置は数百もの因子を含む。つまりは、まず睡眠時間安静時間の確保が肝要、さらに、一つや二つ、10や20の因子を動かすだだけでは不十分、と覚えておいてほしい。
疾病対策に、まずは対症療法症状緩和、現病対策と同時並行で体調管理というのは実に正しい選択と思う。そのために、自然界の有効な成分に回帰しようという動きは、もともと薬剤の有効成分が木の皮(マラリア)青カビ(ペニシリン)という歴史をなぞっているようで興味深い。
の花は、よく化粧品成分に用いられるが、効能が量依存でこれも槐耳と同じ、しかも希少種なのでそれこそ絶滅危惧種で培養ができないという点では、実に残念である。ラオスの奥地にのみ生息した蘭の一種が、美容整形に併用されていたが、実に効能豊かで、もう絶滅したのは残念至極である。今は、アンデス山脈の奥地にある希少種を用いている(中国深圳のBGIにて入手、非売品)。
中国との貿易摩擦が医薬品製造にも波及して、米国大手薬剤会社メルク社のCEOが嘆くことには、材料不足にて製造がおぼつかない、同時に、これまでの製造コストではとても維持できない、とのこと。逆に考えれば、何か症状が出るたびに、化学合成濃縮の薬剤を次から次へと追加服用し、あげくのはてに少量の毒性が貯留して肝障害や腎障害、上記膀胱などの不快な症状へ結実していくような目に合わなくて済むようになるのかもしれない。
選択しなくて済む項目が増えるのも得策かもしれないと思う次第である。
抗癌剤の宣伝がめっきり減少したと書いたが、依然残っているものもある。小児癌である。やりきれない。