槐耳療法で著効例から学んだこと その1
1.病から治るには、治る身体を作ることが第一歩。
体内に起こった悪い変化を元にもどす、正道に戻す機能は元々あるので、槐耳の機能は滞らせた部分を正常に働かせることにある。滞るには、それなりの理由と巻き込まれたものも全部治すので、そこに個人差があり、治療方法の選択と匙加減が必要なのである。匙加減の要は、やり過ぎにならないことである。
能力の高い、出来るひとには苦労が多い。多少の無理も通してしまう、変化に呼応できるからである。自分を犠牲にしても、言われた通りに完遂してしまうので、勝手を押しつけるむきには重宝だが、これは双方的に良い結果を生まない。出来るひとが癌のようなストレス病に倒れたら、結局、物事は完遂しないし、また、病に倒れるようなことをさせられたら、元より出来るひとのためにならない。
結果として、病から治ろうとするならば、医療の手を借りて全身調整のための養生をしつつ、同時に、そのもととなる自分の能力の使い方、日々の過ごし方に思いを馳せ、本来自分が何を目指し、日々何を努力するのかを再考してみることが、再発予防の第一歩なのである。若い頃から苦労して自分の道を構築してきた方々は、自分スタイルを良く識っているので、正道に戻るのが容易、つまり正しく対処して再発しない。
病に倒れるまで、あたかも洗脳状態のように、他人のスタイルに順応し、能力を過度に消費させられるような暮らしを是としていた自分から、本来の自分に立ち返ること、自分をだまそうとしないこと、悪しきものがあれば排除して立ち直れるのが人間であることを思い出してほしい。