弊社取締役・付属医療相談所所長の田中真奈実 医学博士が、4月に山東省・済南市、8月に広州市と長沙市、9月に北京、上海と大連に招待講演を行った来たことは、これまでのブログにご報告いたしました。中国の研究者に私どもの研究成果をお伝えするばかりでなく、中国の医学者の先生方の最新のカイジの癌への有効性を伝える臨床データを仕入れてきましたので、解説を加え、お伝えいたします。
瀋陽(旧・奉天)にある中国医科大学付属盛京医院(中国語の医院は病院のことです)介入科の刘(劉)兆玉教授の「肝細胞癌の肝動脈化学塞栓術治療に併用したカイジ顆粒、将来性臨床研究、要約報告」です。
写真3.結果ー有効性評価。写真に私なりの日本語解説等を加えてあります。肝細胞癌患者さんにカイジを併用したグループが330名、肝動脈化学塞栓術のみのグループが348名という、日本ではなかなか考えられない、中国なればこその人口の多い国で、かつ大都市の瀋陽という大学病院に集まる患者さんの数がいかに多いか、を物語っている内容でもあります。さて、それだけの数の患者さんのデータですので、非常に興味深く話を聞きました。
この写真の内容は、カイジを併用した患者さんの半数は、併用しなかった患者さんに比べて13.5−8=5.5ヶ月もPFS(無増悪生存期間)、つまり「癌が進行せず安定した状態である期間」が長かったというものです。一般の方々にはたった5.5ヶ月しか長くないのか、と思われるかも知れませんね。ですが、癌患者さんや癌患者さんを抱えたことのある身内の方は、お医者さんから手術後などに抗癌剤治療を薦められたり、薦められて服用し、ひどい目に遭ったという経験や話を聞いたことがあるかと思います。りっぱな病院の先生が薦め、保険診療になっているのだから効くのだろうと思われるかもしれませんが、実はなかなか効きません。最新医療の分子標的医薬でさえ、遺伝子検査で効くと判定された患者さんの15%しか効かない、という話を数年前の国際学会で聞いたことがあります。そして効く効かないを含めた抗癌剤治療による延命効果はわずか1.5〜2ヶ月というデータもあります。それでも少しは長く生きられていいではないかと思われるかも知れませんが、昨今はインターネットが普及したこともあり、一般の人々のブログなどを通じての発信もあり、週刊誌記事を含めて抗癌剤は効かない、むしろ副作用に悩まされたあげく、その副作用による感染症でむしろ命を縮めてしまったという話もよく知られるようになってきています。それから比べるとこの5.5ヶ月の無増悪生存期間というのは素直に驚き、患者さんにとっては喜んでいい研究結果と言っていいと思います。
以前の弊社のホームページのブログにも紹介いたしましたが、元・がん研有明病院の星野先生の本に書かれてもいるように「カイジ」は抗癌剤の副作用を軽減する作用もあります。したがって、刘(劉)兆玉教授の研究発表にはカイジを服用してのQOL(人生の質)が維持された期間は、カイジを服用しなかった患者さんより5.5ヶ月長かったことを意味しております。
付け加えますと、学問的になりますが、スライドにあるP=0.0003という値は、統計の値ですが、端的に言うとこの場合、非常に効果ありという値です。医学統計では、一般にP=0.05で意味あり、さらに小さい値のP=0.01で非常に意味がある、ということになります。ですので、このP=0.0003というのはこのカイジを併用した肝癌の治療は、カイジを併用しない肝癌の治療に比べて非常に効果があるという話になります。以前の私のブログでお話ししたことがありますが、統計データを示さないといけないデータはなかなか効果が分からないから統計処理をして効果があるよ、と言うわけで、絶対的に効果があるものは統計は必要ないわけです。極端な話、生き物は必ず死ぬ、という命題は100%正しいので、統計を使うまでもないということです。この研究成果発表はカイジは効くということを100%ではないですが、1-0.0003=0.9997つまり99.97%の確率で正しいということになります。
写真4&5.結果ー有効性評価。肝細胞癌の欧米でよく使われているバルセロナ臨床肝癌病期分類のA(軽度)とC(重度)の無増悪生存期間(PFS)、「癌が進行せず安定した状態である期間」を比較したものです。縦軸の50%から横に線を引き、赤線(カイジ治療併用グループ)と青線(肝動脈化学塞栓術のみのグループ)にぶつかったところから下に線を引いて横軸に当たったところが患者さんの半数が無増悪生存期間(PFS)、すなわち「がんが進行せず安定した状態である期間」となります。上の写真4では38.1ヶ月と17.7ヶ月と一見大きな差があるようですが、約18ヶ月まではカイジの有無により大きな縦軸の差が見られません。それがP=0.3921に現れています。つまり、重症度が低い軽度の肝細胞癌では無増悪期間にはそう差がないということになります。ところが、下の写真5のバルセロナ臨床肝癌病期分類のとC(重度)では写真4と異なり、縦軸に大きな差が認められ、無増悪生存期間が肝動脈化学塞栓術のみのグループの3.6ヶ月に対して、カイジ治療併用グループは7.4ヶ月と長くなっており、P=0.0007と大きな有意差が認められています。つまり、意味のある差であることを証明しております。
以上、話は長くなりましたが、日本や欧米にいては知ることがほとんどないカイジの癌への有効性を示す内容をお伝えいたしました。
弊社では、中国ではあまりなされていないようですが(というのは、日本では大病院で癌と診断されても、入院ベッドの空きの問題で1月ほど入院を待たされたりしますが、中国でそのようなことはないようです)、癌と診断されたら、直ぐにまず「カイジ」を服用され、癌を手術なり放射線治療が開始される前に「カイジ」治療を開始することをお勧めしております。ですが、どうしても癌が治るという宣伝をされている他の癌サンプリメントと同様、話を知らない医師の先生方には悪者扱いされて、患者さんから医師にあえて話をすると服用を禁止または中止するように言われて(昨今は、大学病院や大病院では、メガデータの収集による日本全体のグループによる論文作成の治療効果データ収集のため、他のバイアスのかかるような付加的代替補完療法を患者さんにかってにやられるとデータの整合性がとれないので、研究班に入っている医師としては、嫌っているのではないかとも思ったりもしております)、患者さんも医師とけんかしてまで服用しようと思われないで、医師が従来の抗癌剤などの治療で効果がないと判定してから、患者さんは「もう他に治療法はないので、好きにしていいですよ」と放り出されてから、代替補完療法として「カイジ」にすがりついてくる方の御相談をよく受けます。ある緩和治療の専門医の教授の方は、「なぜ民間療法にだまされるのか」と二元的に今自らやっている治療は絶対で、他の治療は間違っているという考えで批判されますが、現代医療が絶対正しいと言うことはありません。それは、過去の医療の歴史が物語っています。昔もてはやされた抗癌剤が消え、新しい抗癌剤が出てきていますが、これだってもいつまで続くか分かりません。医療行為には経済的観点もあり、高い薬がもてはやされたり、PETのような高い検査がもてはやされたりいたしますが、必ずしもその検査や薬が絶対とは言えません。
話が長くなりましたが、日本でのみ、もてはやされている検査や治療などもあります。現代は幸いなことに世界中の情報がインターネットから得ることも可能になってきましたので、もっと大きな視野を持ってください。最終的には、たとえあなたの主治医であっても最終責任は取ってくれません。自ら決断したら、たとえ間違っていたとしても他人に責任転嫁することなく、ここまで自分で判断したのだから満足だという医療を自ら選らんでください。私どもがその時のお力になれれば幸いです。(左をクリックされますと、弊社宛にメールすることが可能です)