未病対策のススメ:万病予防は無理でも発症前対策として出来ること
養生訓というやつが嫌いである。正直に実行すると、生きている気がしなくなる。生老病死を四苦というが、我慢ばかりで四苦八苦の毎日で、病もないのに(養生訓だから)、こういうのをQOL(生活の質)が下がるというのだろうと居心地が悪くなる。
およそ、サルが立ち上がって重力に反した生物がひとになって、長寿が当たり間の昨今支え続ける椎骨を始め、どうしても老化が骨格に反映するのは仕方ない。その骨格にかこまれて臓器があるわけだから、歪みの影響が及ぶ ことになる。不具合があっても、それを緩衝するためにますます歪みが安定し、病気の根が見つかりにくい、微妙な安定を保っていることが症状の発見を遅くし ている事を最近実感した。
とかく健診では心肺を懸念するが、肝胆膵を始め、消化管全般、お互いに緩衝しあって、多少の不具合はごまかし、ごまかし、症状として自覚せずに時間が経つことが多い。昨今、具合が悪いと受診したら既に多臓器転移を起こしている癌、つまり診断時に手術もできない、末期です、と告知されて例に良く遭遇する。それまで何でもなかったのに、というのは他人の想像で、実際は各種不具合があっても、そのサインを見逃し、最終的には人生で最も大切な「時間」を無駄に切り捨ててしまう結果となってしまうのである。
不具合を、大事に至らぬうちに矯正してしまうことに大きな意義ある。
私は、持病の腰痛で整体施療を受けている(スタイリッシュアカデミー;安藤道彦先生、ホームページ https://kendoukai-tokyo.jp)。骨格のゆがみ、椎間板ヘルニアが講じて脊柱管狭窄症では?、とびくびくしているが、施療していただくと、足先から頸椎まで丁寧に矯正し、骨格がいかに微妙に歪んでいるかを痛感する。
ここで、非常に感動するのは、歪み矯正後に、出てくる症状があるということ。逆流性食道炎?胆石?ひとによっては子宮筋腫や、脱水症など、それこそよろずの症状が顕性化してくる。胃の調子が悪いと自覚して内視鏡検査していただいたところ、全く懸念していなかったピロリ菌感染と萎縮性胃炎(初期症状)が検出され、その後起こったかもしれない災厄(胃癌、悪性リンパ腫等)を避けることができた。放置すれば長期にわたり不具合が進む典型である。これは、ほんの一例であるが、整体による歪み矯正はよろず万病予防として有効である。
たとえば、脳腫瘍で除去手術することが決まった患者様に、槐耳療法はもとよりだが、手術に備えて術後の安静状態に耐えうる身体作りに安藤先生に御協力いただいた。
術後、全身動かせなくなる前、1ヶ月ほど整体治療を行い、術後の十分の備えとしたのである。そのおかげもあって、患者は、規定の2週間の入院で済み、術後経過も順調、再発等が多い腫瘍であっても、全く懸念することのない日々である。術後の運動療法の適切な開始時期の洗濯、内容の多寡の判定、運動の効果判定にも大いに貢献していただき、整体によるリハビリの効果判定も有効であることが明らかとなった。
今回、強調したいのは、少々の不具合ならと、はやりのサプリや、生半可な食事療法に頼るより、まずは重力に抗して動かし続ける骨格の経年劣化、経年の歪みから若返りをはかり、内臓の不具合を早期発見して発症前、未病のうちに対処し、おいしく食べ、よく眠るというのが私の養生訓である。我慢するだけが養生ではない。できれば、したくない我慢と寿命を縮める前に、まずは骨格から。
これが、未病時の秘訣、万病予防である。それに、まずい槐耳を1日3g程度。おかげで、ピロリ菌が長年棲み続けておりながら、胃の萎縮性変化は症状を来すほどではないのに?とのご託宣であった。もちろん、便秘という症状からは解放されている。そして、本当に悩みたいことに好きなだけ時間を使える日常である。
安藤先生への連絡は、ホームページをご参照ください。原則、紹介制、完全予約制なので、このホームページを見たと言ってご予約ください。信州佐久、小田急小田原線沿線の鶴巻温泉、東京駒込駅前と3カ所で施療されていますので、お近くの診療所をご予約ください。
まずは相談できるところがある、という認識から始め、独りで悩まず、適切な対処で本来の未病を保つことから始めるべきと考える。整体も、個人個人で骨格に特徴があり、一律に同じことをすればよい、というわけにはいかない。また、手術を控えている方など、リンパ流の活性化、血行循環促進など、それぞれの場合で目的も改善すべき内容もことなる。従って、症状、目的に応じた施術をしっかり行えなければ、意味がない。医師も、補助療法も、やはりひとのなせる業なのである。